メーカー:タナカワークス
全長:260 mm
重量:820 g
材質:ABS樹脂 + 亜鉛ダイカスト
装弾数:15 + 10(サブマガジン内)発
動力源:HFC134a / ノンフロンガス
●ペガサス式ガスガン
※記載されております製品重量等のスペックは生産ロットにより多少の違いが出る場合がございますので、ご了承ください。
今から150年前、1873年に拳銃史において偉大なモデルが製造されました。
アメリカの西部開拓時代を象徴する銃、「コルト・シングルアクションアーミー(SAA)」です。何度かの生産中止や仕様変更はありましたが、45ロングコルト口径は“Peace maker(ピースメーカー)”の愛称で呼ばれ、現行品としてコルト社で民間にも販売されている息の長い銃です。
第二次世界大戦での一時生産中止を受け、1956年に生産を再開してから1974年までの期間のモデルをセカンドジェネレーションと呼びます。
最初期型のファースト・ジェネレーションの黒色火薬モデルと比較すると、シリンダー固定用のベースピンがファースト・ジェネレーションはフレーム前方から1本でネジ止めされているのに対し、フレーム左右からのネジとナットでの固定になっている点やエジェクターロッドヘッド部分が円形と半月型などの外観の違いもあります。
戦後の西部劇では手に入りやすかった上記のセカンド・ジェネレーションモデルが主に使用されました。
西部劇映画がヒットし、テレビ西部劇も盛んに製作されます。それが日本にも輸入、放映され一世を風靡しました。
近年ではTVゲームでSAAを使いこなすキャラクターが登場したり、アクションスター大集合の映画で主人公がカスタムSAAを使用したり、西部劇をテーマにしたオープンワールドのアクションゲームがヒットするなど再び注目を集めています。
1999年に発売され現在も続くタナカのエアソフトガン、PEGASAS(ペガサス)システム式リボルバーの第一弾がこのSAAでした。
当時リボルバータイプのエアソフトガンはカート式ガスガンがメインでしたが、ペガサスシステムはガスタンクとマガジン機構をシリンダー内に移し集約することで、リアルな内部構造で従来のカート式ガスガンではなし得ない繊細なトリガーフィーリングを再現することに成功しました。
2005年にデタッチャブルシリンダーモデルとしてマイナーチェンジされ、実銃同様にシリンダーが脱着式となりリアルさも増し、ガスもチャージし易くなるなどメンテナンス性も増しました。
このペガサス式SAAの普及でエアソフトガンを使用した「カウボーイシューティング」(ウエスタンスタイルでのシューティングマッチ)や「ファストドロウ」(SAAを使用し、いかに速く銃をホルスターから抜いて、撃つかを競うタイムトライアルシューティング)などの競技が発展していきます。
その中でペガサス式SAAの問題も露呈しました。
上記の競技ではスピードを重視する抜き撃ちやダブルハンドでの射撃など通常のエアソフトガンの想定ではありえない負担が各所に掛かる為、ユーザーが各々カスタムすることで対応していました。
弊社に修理依頼が来る中で、SAAという銃は他のオートマチックピストルやダブルアクションリボルバーと比べると酷使される銃であることが明白になりました。
2018年頃からそれに対応する為、社内でSAAのリファイン計画が持ち上がります。「高耐久で更にリアルにそしてサバイバルゲームやファストドロウでも使用できる性能を備える」という開発コンセプトのもと設計されました。
デタッチャブルシリンダー時に懸念されていたシリンダー固定を実銃のようにベースピンが貫通する方式に変更され、そのベースピンを介してシリンダー内部にあるバルブを叩くという“PEGASAS Ⅱ”(ペガサスツー)と名付けられた新システムを採用しました。(特許取得済み)サバイバルゲームなどでも使用のできるよう、可変HOP機構も搭載しています。
またリボルバーでネックになる装弾数を他のペガサス式機種のようにインナーマガジン方式を採用しました。
さらにエジェクターチューブ内に10発のリザーブを可能にしており、合計25発の発射が可能になっています。
それ以外にも内部で負荷のかかるパーツへのクッションパーツ・強化パーツの追加や各パーツのリアル化行われました。
また既存ユーザーへの配慮も欠かさず、一部パーツ(ハンマー・トリガー・ボルト・バックストラップ・グリップなど)はデタッチャブルシリンダーモデルにも使用できるよう設計されています。
理想を究極まで追求したSAAが150年の時を超えて、エアソフトガンで登場です。